千代田線直通で1K 7.8万円、1LDK 12.7万円という落ち着いた家賃水準に目を留めてJR金町駅の中央改札口を出た方が、北口側へ足を運んだ際にまず立ち止まる光景があります。2025年9月に開業した商業施設「MARK IS 葛飾かなまち」の明るいガラス面と買い物袋を提げた家族連れの賑わいのすぐ隣で、高い仮囲いの向こうに大型クレーンや工事車両が稼働する広大な現場が並んでいる光景です。

内見のご案内をしていても、「再開発が進んで便利になった街だと聞いていたけれど、今から借りるとずっと工事の音やトラックと隣り合わせになるのでしょうか」という率直な戸惑いをよく耳にします。分譲マンションの購入であれば5年後・10年後の完成形を見据えて選ぶ合理性がありますが、賃貸の一般的な居住期間である「2年契約から1回更新までの計4年間」で考えた場合、2030年11月頃から2031年春頃に竣工予定の第II期工事は、ちょうど退去や住み替えを検討する時期まで並走する計算になります。

だからこそ2026年現在の金町での部屋探しは、将来の完成予想図に描かれた北口駅前広場を前提にするのではなく、「第I期開業によって入居初日から享受できる買い物環境」と「工事動線から心地よく距離を取れる出口・丁目の選び方」が自分の暮らしに合うかどうかを軸に据えることが重要となります。

30秒でわかる要約&結論SorAi Summary
  • 北口西側の「クロス金町」は第I期商業施設(MARK IS 葛飾かなまち)がすでに開業しており初日から買い物利便を得られる一方、第II期タワーと北口交通広場の拡張は2030〜2031年頃の完成予定であるため、今後2〜4年の賃貸居住は本体工事と並走する期間になります。
  • 北口西側の工事区画から離れた東京理科大学葛飾キャンパス周辺や東金町2丁目・6丁目の住居系街区、あるいはヴィナシス金町・ベルトーレ金町のデッキ整備が完了している南口側を選べば、工事動線を避けて穏やかな日常を送れます。
  • 金町(1LDK 12.7万円)は北千住と比べて月3.5万円抑えられる反面、常磐線快速が通過するため、上野・東京・品川方面への直通や朝の着席通勤を重視する場合は松戸・綾瀬・北綾瀬・新小岩との比較が有効です。

東金町一丁目西地区再開発(クロス金町)の現在地と賃貸契約期間の時間軸

JR金町駅の北口を出て西側(旧イトーヨーカドー金町店および金町自動車教習所の跡地一帯)で進められている「東金町一丁目西地区第一種市街地再開発事業(街区名称:クロス金町)」は、施行区域面積約3.0haにおよぶ大規模プロジェクトです。この事業の最大の特徴は、街区全体を一度に閉鎖して造り替えるのではなく、時期を分けた2段階施工を採っている点にあります。これから賃貸で入居する方にとって、どの機能がすでに使えて、どの部分が工事中なのかを整理したものが以下の表です。

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事業区分 竣工・開業時期 建物規模・主な施設構成 今後2〜4年の賃貸生活への影響
第I期 竣工済
(2025年9月3日開業済)
地上5階・地下1階
大型商業施設「MARK IS 葛飾かなまち」(核店舗:ヨークフーズ MARK IS 葛飾かなまち店ほか約50店舗)、自動車教習所
入居初日から食料品・日用品の買い出しや専門店・飲食店のワンストップ利用が可能
第II期 2030年11月頃〜
2031年春頃竣工予定
地上40階・地下1階(高さ約150m)
住宅約900戸、商業施設、公益施設、JR金町駅北口駅前交通広場の拡張・歩行者デッキ整備
2年契約および1回更新(計4年)の居住期間中は、北口西側で本体工事と大型車両通行が継続
事業全体枠組み 段階的整備中 敷地面積約24,755㎡・総延床面積約159,310㎡
施行:東金町一丁目西地区市街地再開発組合(参加組合員:三菱地所・三菱地所レジデンス・三井不動産レジデンシャル・立飛ホールディングス)
南口側の既存デッキ網と対をなす北口歩行者拠点の完成は5年以上先の見通し

入居初日から暮らしを支える「MARK IS 葛飾かなまち」と北口駅前の買い物動線

再開発エリアの賃貸物件を検討する際によくある悩みが、「商業施設ができるまで毎日のスーパーが遠い」「仮設店舗ばかりで買い物が不便」という過渡期のストレスです。その点において金町は、第I期の「MARK IS 葛飾かなまち」が2025年9月に先行開業しているため、引っ越した当日から新しい大型商業施設を日常の生活動線に組み込むことができます。

実際の暮らしの中では、北口駅前に以前から営業している「東急ストア 金町店」と、少し西側へ歩いた「ヨークフーズ MARK IS 葛飾かなまち店」をその日の予定に合わせて使い分けるリズムが自然と生まれます。平日の夜、仕事帰りに中央改札口を出て手早く夕飯の食材だけを買いたい日は駅前の東急ストアへ立ち寄り、週末に日用品や衣料品、カフェでのひとときも含めてゆっくり買い回りを楽しみたい日はMARK ISへ向かうといった具合に、駅前の選択肢にゆとりがあるのは現在の金町ならではの恵まれた環境です。

2030〜2031年頃まで続く第II期タワー工事と2年・4年居住の重なり

一方で、冷静に計算しておきたいのが第II期工事との時間的な重なりです。2026年に入居して2年契約を結ぶと初回更新は2028年、もう1回更新して4年間住み続けたとしても2030年になります。地上40階建ての複合タワーと、それに合わせた北口駅前交通広場の再編・歩行者デッキ整備が完了するのは2030年11月頃から2031年春頃の予定ですから、一般的な賃貸の居住サイクルでは「完成後の広々とした北口ロータリーや新設デッキを日常使いする前に次の転居時期を迎える」可能性が高いと言えます。

この時間軸を踏まえると、北口西側の工事区画(東金町1丁目の再開発施行区域周辺)に隣接するマンションや、工事車両の搬出入ルートに面した低層階の部屋を選ぶ場合、平日の日中に響く作業音や仮囲いによる圧迫感、歩道での大型車両との交錯を許容できるかどうかが重要な判断基準になります。在宅ワークで昼間の静けさを重視する方や、ベビーカーを押してゆったり歩きたい方であれば、「MARK ISの買い物利便は徒歩や自転車で享受しつつ、住まい自体は工事区画から離れた丁目や南口側に置く」という距離の取り方が、日々の心地よさを守る現実的な選択になります。

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北口・南口の街区コントラストと平坦な低地ならではの物件確認ポイント

JR金町駅は島式1面2線の高架駅で、改札はエレベーターを備えた中央改札口の1か所のみというシンプルな構造です。改札を出て右手の北口へ向かうか、左手の南口へ向かうかによって、駅前の風景と街の成熟度は驚くほど異なります。同じ「金町駅徒歩圏」という表記であっても、線路の南北と通り一本の違いで暮らしの質感がどう変わるかを整理しておきましょう。

商業の新しさ × キャンパスの緑と住宅街

JR金町駅 北口エリア(東金町・新宿六丁目方面)

  • ✓ 買い物環境:開業済みの「MARK IS 葛飾かなまち」と駅前の「東急ストア 金町店」を日常使いできる充実した店舗網
  • ✓ 憩いと広がり:北西側には東京理科大学葛飾キャンパスと「葛飾にいじゅくみらい公園」の開放的な緑地が連続
  • ✓ 住環境の選び方:北口西側の第II期工事区画を避け、東金町2丁目・6丁目の中層住宅街へ入ると夜間も穏やかな空気感
新しい大型商業施設と広い公園を休日の庭にしながら、駅から少し歩いて静かな住宅街で暮らしたい方に向いています。
完成済みデッキ動線 × 2路線利用の実用性

JR金町駅 南口エリア(金町六丁目・京成金町方面)

  • ✓ 完成された街並み:「ヴィナシス金町」と2021年竣工の「ベルトーレ金町」を結ぶペデストリアンデッキがすでに完成済み
  • ✓ 知性と日常の拠点:ヴィナシス金町1階の「マルエツ 金町店」と3階の「葛飾区立中央図書館」へ駅からデッキ経由でスムーズにアクセス
  • ✓ 複線アクセス:徒歩約2〜3分の地平に「京成金町駅」が隣接し、京成高砂乗換で押上・都営浅草線方面へも連絡
大規模工事の仮囲いがない整った駅前動線を好み、図書館やスーパー、京成線ルートをコンパクトに使いこなしたい方に適しています。

完成済みのデッキで暮らす南口街区と、文教の緑と静けさへ抜ける北口住宅街

駅徒歩5分以内の利便性を求めながら工事の喧騒を避けたい場合、まず目を向けたいのが南口側(金町6丁目周辺)です。南口は先行して市街地再開発が完了しており、駅の南口からエレベーターやペデストリアンデッキで「ヴィナシス金町」および「ベルトーレ金町」へと歩行者動線が美しくつながっています。仕事帰りに車の通行を気にせずデッキを歩き、ヴィナシス金町3階の葛飾区立中央図書館で静かに読書や調べものの時間を過ごしてから、1階の「マルエツ 金町店」で翌朝のパンや食材を揃えて帰宅する――そんな落ち着いた都市型の生活リズムが、すでに完成した街並みの中で叶います。

一方、北口側で穏やかな住まいを探すなら、西側の工事エリアではなく、北西側(新宿六丁目方面)や北東〜北側の住宅街へ視線を広げるのが勘所です。北西側へ歩みを進めると、東京理科大学葛飾キャンパスの洗練された校舎群と、その隣に広がる「葛飾にいじゅくみらい公園」の豊かな芝生広場が現れます。大学の敷地と公園が一体となったこの周辺は空が広く、休日の朝に挽きたての珈琲を片手に散歩をしたり、ベンチで風を感じたりする時間が暮らしに深い余白をもたらしてくれます。さらに「東金町2丁目」や「東金町6丁目」といった第一種中高層住居専用地域に入ると、パチンコ店や深夜営業の繁華な店舗が制限された中層マンション中心の街並みに切り替わり、大通り沿いよりも家賃相場が落ち着きやすく、夜も静かな眠りを確保しやすくなります。

商業地域と住居系地域の境界で見極める遮音性と日当たりの将来変化

同じ金町エリアでも、駅周辺の「金町6丁目」や「東金町1丁目」に広がる商業地域と、少し奥へ入った「東金町2丁目」などの住居系地域では、建物の建ち方や夜の音の響き方が大きく異なります。駅に近い商業地域は、遅い時間に帰宅しても店舗の明かりや人通りがあって心強い反面、容積率が高く幹線道路やバス通りの交通量も多いため、室内の静けさは窓サッシの遮音性能(T等級や二重サッシの有無)に大きく左右されます。内見時には一度すべての窓を閉め切り、換気口を開けた状態でトラックやバスの走行音がどの程度耳に残るかを確かめておくと安心です。

また、商業地域では住居系地域のような厳しい高度地区(北側斜線制限など)や細かな地区計画がかかっていない区画も少なくありません。南側や主採光面のすぐ隣にコインパーキングや築年数の経過した小規模な建物がある場合、居住期間中にマンションへの建て替えが始まって日当たりや眺望が変化する可能性もあります。バルコニーに出た際は、目の前の開放感だけでなく「隣地の使われ方」までそっと目を配っておくことが、2年・4年と気持ちよく住み続けるための大切な視点になります。

江戸川・中川に挟まれた平坦地形の恩恵と水害ハザードへの実務備え

金町周辺の地形を足元から見ていくと、東側の江戸川と西側の中川に挟まれた「三角州・海岸低地」および、河川の働きでわずかに土砂が堆積した微高地の「自然堤防」によって形作られています。台地と谷が入り組む山手エリアとは対照的に、街全体に急な坂道がほとんどないのが生活上の大きな魅力です。駅徒歩10分〜12分ほどの距離がある東金町の住宅街からでも、電動アシストなしの自転車やベビーカーで息を切らすことなくすいすいと移動でき、公園や商業施設を軽やかに結ぶことができます。

その一方で、大河川に挟まれた低地エリアである以上、台風や豪雨時の水害リスクと液状化傾向に対する冷静な確認は欠かせません。金町6丁目の自然堤防上や東金町2丁目の一部など、地点によっては公的な洪水浸水想定で区域外と判定されている場所もありますが、少し区画がずれるだけで浸水深の想定が変わるのが低地の特徴です。物件を絞り込む際は、葛飾区が公開している水害ハザードマップで該当番地の浸水想定と避難場所を確認するとともに、建物自体の備えにも目を向けておきましょう。

宅建士の実務知見

低地エリアの内見で必ず確認しておきたい「受変電設備のかさ上げ」と「止水板」

平坦な低地エリアで安心感を高める際、「2階以上の部屋を選ぶこと」に加えてもう一歩踏み込んで確認しておきたいのが、マンション共用部の浸水対策です。仮に自分の部屋が3階や5階で浸水を免れたとしても、1階や半地下にある受変電設備(電気室)や給水ポンプが冠水してしまうと、建物全体の停電やエレベーター停止・断水につながることがあります。内見でエントランス周辺を歩く際に「電気室が2階レベルや高い基礎の上に設置(かさ上げ)されているか」「エントランスや機械式駐車場の出入口に止水板(防水板)を差し込む溝や保管庫が備わっているか」を確認しておくと、万が一の豪雨時にも落ち着いて過ごせる住まいを選びやすくなります。夜間に住居系地域を歩く際は、あわせて駅からの帰り道の街灯の明るさや歩道の幅員も現地で確かめてみてください。

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空間の視点 | 間取りと可変設計

【間取りの工夫】同じ平米数でもこれだけ違う。引き戸と可動間仕切りによる空間の有効活用法

2LDKや2SLDKで暮らす際、壁で完全に仕切られた間取りよりも、引き戸を開閉できる可変プランのほうが体感の開放感は劇的に高まります。生活動線と家具配置の工夫を詳しく解説しています。

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千代田線直通5駅と近隣他路線(京成金町・新小岩)の家賃・通勤比較

金町での部屋探しを具体的に進める段階になると、「もう少し都心寄りの亀有や綾瀬、北千住に出たほうが便利なのではないか」「江戸川を渡った松戸や、同じ葛飾区内の新小岩と比べたらどうだろう」という比較の迷いが浮かび上がります。沿線全体の街並みや駅ごとのキャラクターについては千代田線沿線ガイドでも詳しく整理していますが、ここでは金町を軸に、同路線の主要駅および近隣他路線(総武快速線)の家賃相場(中央値)を並べて比較します。

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駅名(所在地) 主な乗り入れ路線・運行特性 1R 1K 1DK 1LDK 2LDK 平米単価目安
松戸
(千葉県松戸市)
JR常磐線(各駅停車・快速)ほか 5.6万円 7.6万円 9.3万円 12.4万円 17.2万円 3,050円/㎡
金町
(葛飾区)
JR常磐線各駅停車(千代田線直通)・京成金町線 5.8万円 7.8万円 9.6万円 12.7万円 17.7万円 3,200円/㎡
亀有
(葛飾区)
JR常磐線各駅停車(千代田線直通) 6.0万円 8.1万円 10.0万円 13.3万円 18.4万円 3,300円/㎡
綾瀬
(足立区)
東京メトロ千代田線(始発あり)・JR常磐線各駅停車 6.3万円 8.6万円 10.5万円 13.8万円 19.6万円 3,400円/㎡
北千住
(足立区)
千代田線・常磐線快速・日比谷線ほか5路線 7.3万円 9.8万円 12.1万円 16.2万円 22.9万円 3,900円/㎡
新小岩
(葛飾区)
JR総武快速線・総武線各駅停車(他路線比較) 6.5万円 8.8万円 10.8万円 14.4万円 20.2万円 3,500円/㎡

北千住・綾瀬・亀有・松戸との同路線比較で見える「月3.5万円差」の使い道

同じ常磐線各駅停車・千代田線直通ライン上の駅を比較する際、まず押さえておきたい前提があります。それは、金町・亀有・綾瀬・北千住のいずれの駅から乗車しても、千代田線直通列車に乗れば西日暮里・新御茶ノ水・大手町・日比谷・霞ケ関・赤坂・表参道方面へ乗り換えなしで直通できる点は共通しているということです。そのうえで生じる家賃差は、「乗車時間の数分の違い」と「他路線への乗り換え自由度・始発の有無」に対する対価と捉えると判断がすっきりします。

とりわけ家計への影響が鮮明に表れるのが、5路線が乗り入れるターミナル・北千住との比較です。1LDKの中央値で見ると、北千住と金町の間には月額3.5万円(2年間で84万円、4年間で168万円)、2LDKでは月額5.2万円の差があります。日比谷線や東武スカイツリーライン、つくばエクスプレスを日常的に使い分ける方であれば北千住の交通利便性は何ものにも代えがたい価値を持ちますが、平日の通勤先が大手町や霞ケ関、赤坂といった千代田線1本で完結するエリアにあるなら、北千住から乗車時間が10分前後伸びることを受け入れるだけで、同じ予算のまま築浅のオートロック付き物件や、ひと回り広い間取りへゆとりを持って手を伸ばすことができます(両駅のより細かな通勤時間と生活費のバランスは北千住と金町の家賃・通勤比較もあわせてご覧ください)。

一方、隣駅の亀有とは1LDKで月6,000円、1Kで月3,000円と家賃差が小さく、予算よりも街の空気感での選び分けになります。駅前に第II期のような大規模工事区画がなく成熟した商業施設や商店街が広がる亀有に対し、金町は「MARK IS 葛飾かなまち」の新しさと理科大キャンパス周辺の広い緑地、そして京成金町線が使える二面性が魅力です。また、江戸川を一つ越えた松戸は金町よりさらに1LDKで月3,000円ほど抑えられ、常磐線快速も停車しますが、東京都葛飾区の行政サービスや子育て・各種支援制度の枠内で暮らしたいかどうかが、県境をまたぐ際の大切な分岐点になります。沿線全体の駅ごとの立ち位置を広く見比べたい方は、千代田線・常磐線各駅停車の家賃相場比較も判断の助けになります。

京成金町線の複線ルートと、同区内・新小岩(総武快速線)との通勤先別棲み分け

金町の交通動線を考えるうえで欠かせないもう一つの軸が、JR金町駅南口から屋外を歩いて約2〜3分の地平にある京成金町駅の存在です。単式1面1線のこぢんまりとした地上改札の駅ですが、ここから京成高砂駅へ出れば、京成本線や押上線・都営浅草線方面へ乗り継ぐことができます。万が一、朝の時間帯にJR常磐線各駅停車で遅延や運転見合わせが起きた際にも、徒歩数分で京成線の改札へ回り、押上や浅草橋・日本橋方面へ迂回できる「第2の帰宅・出勤ルート」が身近にある安心感は、単一路線のみの駅にはない強みです。ただし、毎日のメイン通勤先が押上や東銀座・大門などの都営浅草線沿線である場合は、京成金町線の運行間隔と京成高砂駅での乗り換え手間が日々積み重なるため、最初から京成押上線沿線などを検討する選択肢とも天秤にかけておくと納得感が高まります。

また、同じ葛飾区内でよく比較対象に上がるのが、JR総武快速線と総武線各駅停車が使える新小岩です。1LDKの相場は金町より月1.7万円高い水準ですが、新小岩からは総武快速線で錦糸町・馬喰町・東京駅(総武地下ホーム)、さらに横須賀線直通で新橋・品川方面へ乗り換えなしでダイレクトに向かうことができます。「勤務先が大手町・丸の内北側・日比谷・赤坂なら千代田線直通の金町」「東京駅八重洲側・日本橋・新橋・品川・秋葉原・新宿方面なら新小岩」というように、都心側の到着駅で切り分けると迷いがすっと晴れていきます。

金町駅をあえて見送るべき3つの条件と代替エリアの選び方

新しい商業施設が開業し、公園や図書館も揃う金町は暮らしのバランスに優れた街ですが、どのような条件の方にとっても万能というわけではありません。入居後に「思っていた毎日の動き方と違った」と感じることを防ぐため、あらかじめ金町を見送って別の駅や街区を選んだほうが自然体で暮らせる3つの条件を明確にしておきます。

上野・東京・品川方面へ常磐線快速(上野東京ライン)で直通最速移動を求める場合

JR金町駅のホームに立っていると、すぐ隣の複線線路を常磐線快速や上野東京ライン、特急列車が速度を落とさずに通過していく様子を目にします。金町に停車するのは各駅停車(千代田線直通)のみであるため、上野駅や東京駅(JR地上・上野東京ラインホーム)、新橋駅、品川駅へ向かう際は、途中の北千住駅や西日暮里駅で一度ホームを移動して乗り換える必要があります。

朝の慌ただしい時間帯に階段の上り下りや乗り換え待ちを挟まず、1本の電車で上野・東京・品川軸へ最短時間で滑り込みたい方にとっては、この通過構造が日々の小さな負担になりかねません。その場合は、江戸川を越えて常磐線快速が停車し家賃も抑えられる松戸を選ぶか、予算を引き上げて5路線ターミナルの北千住、あるいは総武快速線が停まる新小岩を軸に探すほうが、朝の時間のゆとりを無理なく確保できます。

駅徒歩5分以内で工事車両や仮囲いのない完成された駅前環境を求める場合

「朝の身支度にゆとりを持ちたいから駅徒歩5分以内がいいけれど、窓の外にクレーンが見えたり、歩道のすぐ脇を大型工事車両が行き交ったりする環境は避けたい」という条件をお持ちの場合、JR金町駅の北口西側(東金町1丁目周辺)は2030年〜2031年頃まで第II期工事が続くため、希望と噛み合いにくくなります。

駅近の利便性と落ち着いた完成街区の両方を大切にしたい場合は、金町駅をあきらめる前にまず南口側(金町6丁目のヴィナシス金町・ベルトーレ金町周辺)の募集物件に絞って探してみるのが一つの方法です。もし南口側で希望の間取りに出会えない場合は、駅前の大規模工事がなく商業施設と商店街が穏やかに馴染んでいる隣駅の亀有や、金町とまったく同じ家賃水準(1K 7.8万円 / 1LDK 12.7万円 / 2LDK 17.7万円)で駅前の公園と落ち着いた住宅街が広がる北綾瀬へ視野を広げると、心地よい選択肢が見つかりやすくなります。

朝のラッシュ時に座って都心へ向かう「着席通勤」を最優先にする場合

平日の朝7時台〜8時台の常磐線各駅停車(上り・千代田線直通)は、取手・我孫子・柏・松戸方面から乗車した多くの通勤客を乗せた状態で金町駅に到着します。そのため、ピーク時間帯に金町駅から乗車してすぐに座席を確保することは難しく、大手町や霞ケ関までの約30分間を立って過ごすのが基本的な日常になります。

もし「満員電車の立ちっぱなしを避け、始発電車のシートに腰掛けて読書や仕事の準備をしながら穏やかに通勤したい」という希望が何よりの優先事項であれば、当駅始発の電車が設定されている綾瀬(1K 8.6万円 / 1LDK 13.8万円)や、金町と同水準の家賃相場で千代田線の始発列車を利用できる北綾瀬(1K 7.8万円 / 1LDK 12.7万円)を選ぶほうが、毎日の体力の消耗を大きく減らすことができます。

空間の視点 | 一人暮らしの家具配置

【寸法比較】25㎡前後の1K・スタジオでベッドと作業デスクを両立する動線設計

限られた専有面積でも、視線が抜けるローテーブルや造作棚の配置を工夫することで、圧迫感のない落ち着いた住環境をつくることができます。

金町で納得のいく住まいを選ぶための判断軸のまとめ

「再開発が進む街」という言葉には華やかな響きがありますが、2年から4年という賃貸の暮らしにおいて本当に大切なのは、数年後に完成するタワーの姿ではなく、引っ越した翌朝から歩く道と買い物かごを満たすお店の使い勝手です。

その視点で見つめ直すと、2026年現在の金町は、第I期の「MARK IS 葛飾かなまち」が開業したことで北口の日常の買い物が格段に豊かになり、南口の完成されたペデストリアンデッキや中央図書館、そして東京理科大学葛飾キャンパスと葛飾にいじゅくみらい公園の伸びやかな緑を、北千住より1LDKで月3.5万円抑えた家賃水準で味わえる実り豊かな時期にあります。第II期工事が続く北口西側の動線と上手に距離を取り、東金町の落ち着いた住宅街や南口街区からご自身の生活リズムに合う一室を選べば、平日の千代田線直通の軽快さと休日の穏やかな余白を無理なく重ね合わせることができます。

同じ金町駅徒歩圏のお部屋でも、前面道路の交通量や窓サッシの遮音性能、そして低地ならではの共用部の浸水対策(受変電設備のかさ上げや止水板の有無)は一棟ごとに異なります。気になる物件URLを公式LINEへお送りいただければ、専任の宅建士が業者間流通データベースをもとに最新の募集状況をお調べし、初期費用の客観精査やセカンドオピニオン診断を行います。匿名・電話番号なしでお気軽にお試しいただけますし、スマートフォンなら画面下の固定メニュー、PCならフッターから各種スマートツール(SorAi)をご利用いただけますので、お茶を飲むような気軽さでご自身のペースでご活用ください。

よくある質問(FAQ)

Q金町駅北口の再開発(クロス金町)は、これから賃貸で住む場合いつ完成しますか?

A東金町一丁目西地区第一種市街地再開発事業(クロス金町)は2段階施工で進められており、第I期の大型商業施設「MARK IS 葛飾かなまち」(ヨークフーズほか約50店舗)は2025年9月3日にすでに開業しているため、入居初日から日常のお買い物にご利用いただけます。一方、地上40階の住宅・商業・公益複合タワーや北口駅前交通広場の拡張を行う第II期は2030年11月頃〜2031年春頃の竣工予定となっているため、一般的な2年〜4年の賃貸契約期間中は北口西側での本体工事と並走する形になります。

Q金町駅周辺で工事の作業音や大型車両の影響を避けて静かに暮らせるエリアはどこですか?

A北口側でお探しの場合は、第II期工事区画がある北口西側(東金町1丁目の施行区域周辺)から距離を取り、東京理科大学葛飾キャンパスや葛飾にいじゅくみらい公園に近い北西側、または中層マンションが中心の東金町2丁目・東金町6丁目といった住居系地域を選ぶと落ち着いた住環境が得られます。駅徒歩5分前後の利便性を重視される場合は、ヴィナシス金町やベルトーレ金町のデッキ整備がすでに完了している南口側(金町6丁目周辺)も安心感のある選択肢です。

Q金町駅から大手町や東京駅・品川方面へ通勤する場合、乗り換えは必要ですか?

AJR金町駅に停車する常磐線各駅停車は東京メトロ千代田線へ直通運転しているため、西日暮里・新御茶ノ水・大手町・日比谷・霞ケ関・赤坂・表参道方面へは乗り換えなしでアクセスできます。一方、常磐線快速(上野東京ライン)は金町駅を通過するため、上野駅や東京駅(JR線ホーム)、新橋・品川方面へ向かう際は北千住駅や西日暮里駅などでの乗り換えが必要になります。

執筆者:Sorai Tokyo 編集部(宅地建物取引士 監修)

執筆者:Sorai Tokyo 編集部(宅地建物取引士 監修)

東京メトロ各沿線をはじめ、都内全域の住まい選びと心地よい暮らしづくりを専門とする不動産コンサルティングチーム。宅地建物取引士の専門知識と公的データに基づき、初期費用の適正化や街ごとのリアルな住み心地、納得感のあるお部屋探しのポイントを丁寧にお届けします。