山手線の北東部に位置する西日暮里駅。JR山手線・京浜東北線、東京メトロ千代田線、そして日暮里・舎人ライナーの3社4路線が結節し、大手町駅まで直通約12〜13分、東京駅や新宿駅へも20分前後で直結する都心近接のターミナルです。交通利便性の高さから単身者や共働きカップルの賃貸需要が堅調ですが、実際に物件探しを始めると、多くの方がひとつの大きな特徴に気づきます。それは「線路を挟んで東西の住環境がはっきりと分かれている」という点です。

西日暮里駅の改札を出て西側へ進むと、開成学園の敷地と諏方神社の豊かな木々が迎えてくれます。緩やかな坂道を上れば、都会の喧騒から離れた道灌山の邸宅街が広がります。一方、東側の尾久橋通り方面へ出ると、赤提灯の灯る個人飲食店やドラッグストアが軒を連ね、下町特有の飾らない活気と暮らしやすさが息づいています。同じ「西日暮里駅徒歩5分」という条件であっても、西口側に住むか東口側に住むかによって、日々の通勤動線、夜道の安心感、地盤の性質、そして毎月の家賃相場が月額5,000円から1万円近く変動します。

文京区・荒川区・台東区の境界エリアで10年以上にわたり賃貸仲介と住環境調査を行ってきた宅地建物取引士として、西日暮里駅の「西側(道灌山・谷中側)」と「東側(尾久橋通り・三河島側)」を徹底比較します。机上のデータだけでなく、実際の坂道の傾斜や夜22時以降の街灯状況、幹線道路の騒音レベルまで、現場の実体験をもとにお伝えします。

東西の平均家賃差(1K・1R)
約+8,000円

西側(道灌山・谷中側)が高台・文教地区需要により高値維持

西側(道灌山)の地盤構造
武蔵野台地

強固な関東ローム層。水害ハザードマップ浸水想定区域外

東側(尾久橋通り)の地形
完全フラット

坂道ゼロで駅・スーパーへ直結。自転車利用が極めて快適

乗り入れ鉄道路線数
3社4路線

JR山手線・京浜東北線/東京メトロ千代田線/舎人ライナー

30秒でわかる要約&結論SorAi Summary
  • 西日暮里駅の住みやすさを出口別にプロが徹底比較!道灌山・谷中側の閑静な文教・住宅街エリアと、尾久橋通り側の商業・利便性エリアの家賃相場、夜道安全度、買い物環境、地形(坂道・地盤)の違いを宅建士が詳しく解説します。
  • 西側(道灌山・谷中側)が高台・文教地区需要により高値維持
  • 強固な関東ローム層。水害ハザードマップ浸水想定区域外

線路を挟んで一変する西日暮里の二大エリア:西口と東口

西日暮里という街の住環境を見極めるためには、駅を境にして広がる2つの地理的・歴史的背景を知ることが欠かせません。JRの線路が走る谷筋を境目として、西側は武蔵野台地の東端に位置する高台、東側は隅田川・荒川に挟まれた沖積低地となっており、標高差だけで15メートルほどあります。この地形の違いが、街並み、住居専用地域と商業地域の指定区分、そして住まい手の暮らしやすさを形作っています。

西日暮里駅の構内構造と東西出口の正確なアクセスルート

西日暮里駅は、JR線と東京メトロ千代田線が立体的に交差し、東側に日暮里・舎人ライナーが位置する構造をしています。日々の生活動線を左右する出入口の構造は以下の通りです。

JR線(山手線・京浜東北線)の改札口は1箇所のみです。改札を出て左手へ進むと西側(道灌山・谷中・開成学園方面)、右手へ進み高架下をくぐると東側(尾久橋通り・日暮里・舎人ライナー・三河島方面)へ出ます。地下を走る千代田線の場合は、地下通路から直接地上に出られる出入口が配置されており、1番出入口は西側の開成学園・高台方面、2番出入口は東側の尾久橋通り・舎人ライナー方面、3番出入口は道灌山通り方面へと直結しています。日暮里・舎人ライナーの駅舎はJR東口から尾久橋通りを挟んだ東側高架上にあり、歩行者デッキおよび地上の横断歩道で接続されています。

物件探しの際に注意したいのは、「千代田線の出口からは近いが、JRの改札までは地下通路を歩く必要がある」というケースです。特に千代田線ホームから地上へ上がる動線は、階段やエレベーターの位置によって毎朝の通勤時間に差が生じます。ご自身が主にJRを利用するのか、千代田線で大手町・霞ヶ関方面へ向かうのかによって、最寄りとすべき出入口の位置をあらかじめ把握しておくのが実務的なポイントです。

道灌山高台がもたらす文教の静寂 vs 尾久橋通りの下町エネルギー

改札を出て西側へ進むと、落ち着いた木々と歴史ある神社の杜が目に入ります。室町時代の武将・太田道灌ゆかりの地とされる道灌山は、古くから親しまれた高台であり、現在は開成中学校・高等学校のキャンパスが広がっています。この一帯は第一種中高層住居専用地域や文教地区の指定を受けているエリアが多く、パチンコ店や風俗店などの遊興施設が法律で厳格に規制されています。そのため、駅前でありながら夜間は車の走行音もまばらで、静かな住環境が保たれています。

対照的に、東口を出ると目の前を主要幹線道路である尾久橋通り(都道58号線)が南北に走っています。高架上には日暮里・舎人ライナーが走り、道路沿いには深夜まで営業する飲食店、コンビニエンスストア、ドラッグストア、個人経営の中華料理店や居酒屋が並びます。下町情緒が残る荒川区西日暮里1丁目・東日暮里方面へと続くこのエリアは、夜遅くまで街灯や店舗の明かりがあり、仕事帰りに立ち寄れる商業施設が豊富です。静けさよりも生活の便利さや、駅からの明るい帰り道を優先したい方にとって、東口の利便性は心強い生活基盤となります。

地盤とハザードの違い:武蔵野台地とフラットな低地の比較

住まい選びにおいて、重視される指標のひとつが自然災害に対するリスク耐性です。西日暮里駅周辺は、線路を境界としてハザードマップの評価が明確に分かれます。

西側の道灌山・谷中エリアは、武蔵野台地の東端に位置しており、標高は約18メートルから22メートルあります。表層は固い「関東ローム層」で覆われており、地震の揺れに比較的強く、液状化のリスクは極めて低いと評価されています。荒川洪水ハザードマップにおいても浸水想定区域外となっており、水害リスクに関しては都内でも堅固な立地と言えます。

一方、東側の尾久橋通りから三河島方面にかけての低地部は、標高が約2メートルから4メートル前後の沖積層です。平坦で坂道がないという大きな日常生活上のメリットがある反面、荒川が想定最大規模(200年に1回程度の大雨)で氾濫した場合、ハザードマップ上では3.0メートルから5.0メートル未満の浸水が想定されている区域が存在します。そのため、東口側で物件を探す場合は、「RC造(鉄筋コンクリート造)の3階以上の住戸を選ぶ」「受電設備が地下ではなく中層階以上に設置されているか確認する」といった、水害を想定した実務的なリスクヘッジが有効です。

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比較項目 西側(道灌山・谷中側) 東側(尾久橋通り側)
地形・標高 標高約18〜22m(武蔵野台地・高台) 標高約2〜4m(沖積低地・平坦)
地盤特性 関東ローム層(堅固・液状化リスク低い) 砂質土・粘性土層(軟弱地盤・液状化留意)
水害ハザード 荒川氾濫時:浸水想定区域外 荒川氾濫時:3.0m〜5.0m未満の浸水想定エリアあり
街の雰囲気 閑静な文教住宅街・低層邸宅・寺社・緑地 賑やかな商業地・下町情緒・雑居ビル・飲食街
アプローチの傾斜 道灌山坂・富士見坂などの上り坂あり 平坦(坂道なし・フラットアプローチ)
主要施設 開成学園、諏方神社、西日暮里公園 舎人ライナー駅、スーパーまいばすけっと、ドラッグストア
1K家賃相場 9.0万〜10.0万円(築15年以内) 8.0万〜9.0万円(築15年以内)
西側:道灌山・谷中エリア

高台の強固な地盤と静かな住環境を享受する

開成学園の学び舎と諏方神社の杜に抱かれた住宅街。関東ローム層の武蔵野台地は水害リスクがなく、地震にも強い安心感があります。駅前の喧騒から切り離された落ち着いた夜を過ごしたい方や、休日に谷中銀座や不忍池周辺の散策を楽しみたい方に適したエリアです。毎日の坂道移動と、やや高めの家賃設定が検討材料となります。

東側:尾久橋通りエリア

坂道なしの動線と手頃な家賃で合理的に暮らす

駅を出てから住まいまで段差のない平坦な街並み。スーパーやドラッグストア、飲食店が駅前に集積しており、日々の買い物や食事の手間を抑えられます。西側と比べて家賃が月額約8,000円抑えめであり、居住コストを優先する単身者や、自転車を活用して上野・浅草方面へ移動したい方に適した環境です。

【西日暮里の総合住みやすさ】山手線×千代田線の交通利便性と家賃相場

西口と東口の出口別特徴に加え、山手線と千代田線が交差する通勤動線や、駅周辺の家賃相場推移など、西日暮里全体の住みやすさは以下の総合ガイドをご覧ください。

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西口(道灌山・谷中側)の住みやすさ:文教地区の品格と静寂

西日暮里駅の西側エリアは、山手線内側および台地上の落ち着いた住環境を手に入れたい方にとって、有力な選択肢となります。住所区分としては荒川区西日暮里3丁目・4丁目、文京区千駄木3丁目、台東区谷中7丁目などが該当し、都心でありながら下町の歴史と落ち着きが色濃く漂います。

開成学園と諏方神社に囲まれた落ち着きある邸宅街の魅力

西口を出てすぐ目の前に広がる階段や坂道を上ると、視界が開けた高台に出ます。ここが道灌山です。右手にはグラウンドと校舎を構える開成学園があり、日中は学生たちの活動が見られますが、夜間や週末は落ち着いた静けさが保たれます。左手には地域の鎮守として親しまれる諏方神社があり、境内の木々が四季折々の潤いを与えてくれます。

このエリアの特徴は、山手線の駅から徒歩5分圏内でありながら、商業的な騒がしさが抑えられている点にあります。用途地域などの都市計画が整っているため、居酒屋が並ぶような雑居ビルや看板は少なく、手入れの行き届いた低層マンションや戸建て住宅が並びます。休日の朝には、諏訪台通りを歩き、そのまま徒歩10分ほどで個人商店が連なる谷中銀座商店街や夕やけだんだんへと足を延ばせるのも、この立地ならではの暮らしの楽しみです。

警視庁犯罪統計から見る落ち着いた住環境

治安状況をデータで客観的に確認してみましょう。警視庁が公表している「区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数」をもとに西日暮里駅周辺の犯罪発生状況を確認すると、西側の道灌山・谷中方面(荒川区西日暮里3丁目・台東区谷中7丁目など)は発生件数が少なく、落ち着いた防犯環境が維持されています。

凶悪犯の発生は極めて少なく、粗暴犯も年間を通じて低水準です。万引きや自転車盗といった非侵入窃盗の発生件数も、東口の商業エリアと比較して抑制されています。この住環境を支えているのは、文教エリアとしての落ち着きに加え、地域住民や商店街による日頃の見守り活動です。地域コミュニティの目が行き届きやすい環境が整っています。

夜間の帰宅時も、駅前を離れると歓楽街特有の客引きなどは見られないため、一人暮らしの方や夜遅くに帰宅する単身者にとっても、落ち着いて歩ける環境と言えます。

坂道アプローチと家賃相場(東口比+5,000円〜1万円)のリアル

住環境の良さを誇る西側エリアですが、検討するにあたって考慮すべき点が「坂道」と「家賃水準」の2点です。

まず坂道についてです。西日暮里駅から道灌山高台へ抜けるルートには、主に「道灌山坂」や「富士見坂」があります。高低差は約15メートルあり、建物の4階から5階に相当する高さを上ることになります。日中の身軽な状態であれば良い運動と感じられる傾斜ですが、雨の日に傘をさして歩く際や、重い荷物を持って帰宅する際には相応の負荷となります。自転車を利用する場合は、一般的なシティサイクルよりも電動アシスト付き自転車の利用が実用的です。

次に家賃相場です。山手線内側の高台・武蔵野台地・文教エリアという立地条件が評価されるため、西側の賃貸相場は東側よりも高めに推移しています。築15年以内の鉄筋コンクリート造マンションにおける一人暮らし向け物件(20〜25㎡前後の1K・1R)を例にとると、東側が8万円台前半から半ばで見つかるのに対し、西側では9万円台前半から10万円前後が標準的な目安となります。月額にして5,000円から1万円程度の差が生じるため、この差額を「安全性・静粛性への対価」として納得できるかが選択の基準となります。

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空間の視点 | 静けさと朝の光

【街の光と住まい】落ち着いた住宅街のバルコニーから差し込む朝の光と静けさ

駅前の賑わいから一歩離れた低層住宅街ならではの、穏やかな朝の光と遮るもののない眺望。毎日の暮らしを心地よく整える空間の魅力です。

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東口(尾久橋通り側)の住みやすさ:平坦アクセスと生活利便性

西日暮里駅の東側エリアは、都市生活における合理性とコストパフォーマンスを重視する方にとって、実用性の高い居住ゾーンです。住所区分としては荒川区西日暮里1丁目・2丁目、東日暮里6丁目などが広がり、職住近接を叶えながら日々の暮らしを軽快に整えることができます。

坂道なしのフラットな街並みと自転車移動の利便性

東口エリアの物理的特徴は、駅から住まいまでのアプローチに坂道が存在しない「平坦な地形」です。改札を出て尾久橋通りを渡り、三河島方面や日暮里方面へと続く街路はフラットです。重い荷物を持っての帰宅時にも、坂道による足腰への負担はありません。

この平坦な地形は、自転車を活用した移動範囲の広がりにもつながります。西日暮里駅から日暮里駅までは平坦路を走って数分、上野駅方面へも自転車で12〜15分ほどでアクセスできます。休日に上野恩賜公園や美術館へ出かけたり、浅草方面へ買い物に向かったりする際も、電車を使わず移動できます。駐輪場を備えた賃貸マンションも多く、自転車を日々の移動手段として活用しやすい環境です。

飲食店・ドラッグストア・スーパーが凝縮した利便性の高さ

日々の暮らしを支える商業環境においても、東口は実用的な店舗が揃っています。自炊派・外食派のどちらにとっても使い勝手の良い環境です。

駅周辺には深夜24時まで営業している「まいばすけっと」が点在しているほか、生鮮食品を扱う「マルエツ プチ」や、少し足を延ばせば「ヒルママーケットプレイス」などが日々の買い物を支えます。また、尾久橋通り沿いや駅周辺にはドラッグストアがあり、日用品や常備薬の調達にも困りません。

飲食店に関しては、ファストフードや牛丼チェーン、カフェなどの定番店に加え、定食店や居酒屋、中華料理店などが高架下から路地裏にかけて並んでいます。残業で遅くなった夜でも、駅前で食事を済ませて帰宅できる環境は、単身生活者にとって利便性の高いポイントです。

幹線道路の騒音対策と手頃な家賃相場で賢く暮らす工夫

東口エリアで快適に暮らすために、事前に確認しておきたいのが「騒音・排ガス対策」です。

駅前を南北に貫く尾久橋通りは主要幹線道路であり、路線バスやトラックなどの交通量があります。また、頭上には日暮里・舎人ライナーの高架が通り、走行時にはモーター音や振動が生じる場合があります。さらに、駅東側はJR常磐線の線路も近接しているため、鉄道の走行音も重なります。

したがって、東口エリアで物件を選ぶ際は、建物の構造とサッシの遮音性能が確認ポイントになります。木造や軽量鉄骨造のアパートでは道路のロードノイズが室内に伝わりやすいため、原則として鉄筋コンクリート造(RC造)または鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)を選ぶのが基本です。さらに、内見時には窓を閉めた状態でサッシの遮音性や二重サッシの有無を確認することをおすすめします。幹線道路から1〜2本奥に入った住宅街を選ぶだけでも、音環境は大きく改善されます。

こうした確認事項はあるものの、東口の家賃相場は山手線沿線としては手頃です。西側と比べて家賃設定が抑えめであるため、同じ予算帯でも築年数の浅い物件や設備の整ったマンションを選びやすいというメリットがあります。居住コストと設備のバランスを重視するなら、東口は合理的な選択肢となります。

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間取り・平米数 西側(道灌山・谷中側) 東側(尾久橋通り側) 想定家賃差(月額)
1R・1K(20〜25㎡)
築15年以内・RC造
9.2万〜10.2万円 8.3万〜9.2万円 約8,000円〜10,000円 西高
1DK・1LDK(30〜40㎡)
築20年以内・RC造
13.5万〜15.5万円 12.2万〜14.0万円 約12,000円〜15,000円 西高
2LDK(50〜60㎡)
ファミリータイプ・分譲賃貸等
22.0万〜26.0万円 19.5万〜23.0万円 約20,000円〜30,000円 西高
築25年以上・木造/鉄骨
(単身向け・バストイレ別)
7.5万〜8.2万円 6.8万〜7.5万円 約7,000円 西高

夜道安全度と女性一人暮らし・単身者の物件選定基準

賃貸仲介の現場で、女性のお客様やご親族から相談の多いテーマが「夜道の防犯性」です。昼間の時間帯に内見しただけでは分からない、夜22時以降の駅周辺の状況をプロの視点から整理します。

夜22時以降の駅周辺の雰囲気と街灯ルートの比較検証

深夜時間帯における街の表情は、西口と東口で特徴が異なります。

西口(道灌山側)の場合、夜22時を過ぎると駅前の店舗が閉まり、街全体が静まり返ります。開成学園沿いの道路や住宅街の路地に入ると、街灯は整備されているものの照度は控えめで、通行人の姿も少なくなります。治安自体が良好な地域のため過度に心配する必要はありませんが、暗い夜道に不安を感じやすい方にとっては、人気(ひとけ)の少なさが気になる場合があります。西側へ帰宅する際は、細い小道や階段を抜けるショートカットを避け、道灌山通りや不忍通り沿いなど、車通りがあり歩道の見通しが良いメインルートを選ぶのが安心です。

一方、東口(尾久橋通り側)は、終電近くまで飲食店やドラッグストアの明かりが点いており、人の往来も続きます。明るさの点では安心感がある反面、駅前や飲食店周辺には帰宅途中のグループや酔客が集まる時間帯もあります。東口で物件を選ぶ際は、「大通り沿いの明るい歩道を通って帰れる見通しの良い物件」や、「駅から住宅街に入るポイントが駅至近にある物件」を狙うのが賢明です。

オートロック・防犯カメラ・2階以上など必須セキュリティ設備

単身女性や初めて一人暮らしをされる方が西日暮里駅周辺で物件を選ぶ場合、以下の3つのセキュリティ設備を優先条件として確認することをおすすめします。

第1に「モニター付きオートロック」です。共用エントランスで来訪者を確認できることは、不審者の侵入抑止につながります。また、宅配ボックスが併設されている物件を選ぶと、不要な対面受取を減らすことができ、生活の安全性と利便性が高まります。

第2に「防犯カメラの適切な設置」です。エントランスだけでなく、エレベーター内、駐輪場、敷地内通路などに死角なくカメラが配置されている物件は、建物全体の管理が行き届いている傾向があり、抑止力として働きます。

第3に「2階以上の住戸選定」です。西側の低層住宅街でも、東側の商業地域でも、1階住戸は道路からの視線を受けやすく、開口部からの防犯配慮が必要です。特に路地沿いの物件では、2階以上かつバルコニーへの足場になりやすい構造物がないかを現地で確認してください。

大通り沿いRCマンションと路地裏物件のメリット・デメリット

防犯面と住み心地のバランスを考える上で、物件の立地タイプの選定は重要です。大きく分けて「大通り沿い」と「路地裏」の2つのパターンがあり、それぞれ一長一短があります。

大通り(尾久橋通りや道灌山通り)沿いに建つRC造マンションの強みは、「駅からの帰宅動線が明るい大通りだけで完結する」という夜道の安心感です。歩行者や車両の目があるため、夜間の一人歩きでも心強さがあります。一方で注意点は、車両の走行音や排気ガスです。外干しを避けたい場合に備え、浴室乾燥機の有無をチェックしておくと快適です。

一方、大通りから奥に入った路地裏の物件は、静かな夜の居住環境が得られるのが魅力です。ただし、駅から物件までの最後の100〜200メートルの路地が狭く、夜間は街灯の陰になりやすい場所もあります。路地裏の物件を検討する際は、夜間に実際に歩いてみて、道幅や見通しの良さを確認しておくのが安心です。

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確認項目 西側(道灌山側)の現場実態 東側(尾久橋通り側)の現場実態 内見時のプロのチェック視点
夜22時以降の照度 路地は暗め・街灯はあるが照度は落ち着いている 大通り沿いは明るい・路地は明暗あり 街灯の配置だけでなく「建物の影」の暗さを確認
深夜の人通り・視線 人通りは少なく静か 飲食街を中心に深夜帯まで人の往来あり 通行人の属性(帰宅者か飲食店利用客か)を把握
騒音・振動レベル 車の走行音はまばらで非常に静か 幹線道路の走行音・舎人ライナー音・電車の音 窓を閉めた状態での遮音性(サッシ等級)を確認
死角・隠れ場所 公園や神社の植栽・生垣の影 ビルの隙間・飲食店の勝手口・奥まった駐輪場 エントランス周囲に死角になる窪みがないか
推奨避難ルート 道灌山通りを経由する歩道確保ルート 尾久橋通りの歩道直結ルート 遠回りでも明るく見通しの良いメイン動線を選ぶ
空間の視点 | 納戸と集中書斎

【在宅ワークの適正寸法】採光が控えめな納戸だからこそ作れる、没入型ワークスペース

窓からの直射日光が入らない空間は、PCモニターの反射を防ぎ、オンライン会議や集中作業に最適な環境になります。デスク幅と配線動線を考慮した実寸レイアウトを詳しくまとめています。

西日暮里で後悔しない賃貸選びの実務手順

住環境と防犯性、そして家賃相場が異なる西日暮里駅周辺で、納得のいく物件に出会うための実務的なステップを整理します。

Step 01
坂道と地盤の許容度判定
武蔵野台地の高台(西側)か、フラットな低地(東側)か、地形の好みを決定
Step 02
朝夕の生活動線チェック
実際に駅から歩き、夜22時以降の街灯照度と道路の騒音・振動を現地で体感
Step 03
予算と間取りの現実的照合
月額約8,000円の東西家賃差を考慮し、築年数・設備スペックの優先順位を整理
Step 04
REINSセカンドオピニオン診断
業者間流通DBで最新の空室状況とおとり広告の有無、適正な初期費用をプロが客観精査

実際に朝と夜の出口動線を歩いて比較する重要性

西日暮里の賃貸選びで注意したいのは、「日中の車内見だけで決めてしまうこと」です。車で案内されると、西口の急な坂道の勾配を実感しにくく、東口の尾久橋通りの信号待ち時間や夜間の騒音レベルを体感することができません。

気になる候補物件が見つかったら、契約前にご自身の足で「平日の朝」と「平日の夜21時以降」の2回、駅から物件までの道のりを歩いてみるのがおすすめです。朝は改札までの混雑状況や千代田線への乗り換え動線を確認し、夜は街灯の明るさやすれ違う人々の様子を観察します。特に西側の坂道は、仕事帰りの状態で実際に歩いてみることで、日々のルーティンとして無理がないかを的確に判断できます。

よくある質問(FAQ)

Q女性の一人暮らしには西日暮里の西側と東側のどちらが安全ですか?

A防犯面と生活スタイルの好みによって適したエリアが分かれます。街全体の治安や犯罪発生率の低さで言えば西側(道灌山・谷中側)が良好ですが、住宅街は夜22時を過ぎると人通りが落ち着き、街灯も控えめになります。一方、東側は夜遅くまで明るく人通りがありますが、飲食店街特有の賑やかさがあります。防犯性を最優先する女性には、「東側の大通り(尾久橋通り等)沿いにあるオートロック・防犯カメラ完備のRC造マンション」か、「西側の駅から徒歩3〜4分以内の見通しの良い道沿いにある物件」のいずれかを選択することをおすすめします。

Q西日暮里の東側は幹線道路の騒音が気になりますか?

A尾久橋通りや明治通り沿いの物件、あるいは舎人ライナーの高架に面した物件では、深夜でも大型車の走行音や走行時の振動が気になる場合があります。木造や軽量鉄骨造の建物では騒音トラブルになりやすいため、鉄筋コンクリート造(RC造)を選んだ上で、窓サッシが「二重サッシ」になっているか、あるいは遮音等級の高いサッシが採用されているかを内見時に確認してください。大通りから1本奥に入った住宅街に入れば騒音は大幅に軽減されますので、音に敏感な方は通り沿いを避けた立地を選ぶのが賢明です。

Q道灌山側の坂道は毎日上り下りするのが大変ですか?

A標高差が約15メートルあり、一般的なビルの4〜5階分に相当するため、毎日の通勤・通学や買い物帰りの上り坂は一定の運動量になります。身軽な状態であれば心地よい傾斜ですが、重い荷物を持っている時や体調がすぐれない日、荒天時には負担を感じる方が多いのが実情です。自転車を利用される場合は電動アシスト機能がほぼ必須となります。契約前に必ずご自身の足で実際に上り下りし、日々の生活として続けられる傾斜かどうかを体感していただくのが確実です。

執筆者:Sorai Tokyo 編集部(宅地建物取引士 監修)

執筆者:Sorai Tokyo 編集部(宅地建物取引士 監修)

東京メトロ千代田線沿線をはじめ、都内全域の住まい選びと心地よい暮らしづくりを専門とする不動産コンサルティングチーム。宅地建物取引士の専門知識に基づき、初期費用の適正化や地域の住みやすさ、失敗しないお部屋探しのポイントをわかりやすくお届けします。